ロシア国立ペルミバレエ学校 日本校 - ペルミ・ワガノワメソッドの正しい継承者育成を通してバレエ界発展のために・・・

ペルミ・ワガノワメソッドの正しい継承者育成を通してバレエ界発展のために・・・

Message—ごあいさつ
 

理事長:内田 昭二

ロシア国立ペルミバレエ学校 日本校

理事長 齋藤 愛見

相談役 内田 昭二
理事 坂下 俊彦  理事 村松 永成
理事 久保 利夫  理事 陸川 有紀
 

ロシア国立ペルミバレエ学校日本校は、クラシックバレエの基本指導法として国際的に認知されているロシアバレエメソッド(通称ワガノワメソッド)による教師養成を目的として、ロシア連邦国立バレエ学校の指導部の全面的な協力により、2005年4月に開校いたしました。開校当初から、クラシックバレエ、キャラクターダンス、ヒストリカルダンスの実技や教授法授業を軸に、文化・歴史・医科学をはじめとする専門的な課程を設置し、バレエ指導の専門家たるペルミワガノワバレエ教師の養成を継続的に行なって参りました。2024年には創立19年を迎え、さらなる学びの充実を目指しています。こうした本学の歩みは、ひとえにバレエ界を支えて下さる皆様をはじめ、関係各位のご協力とご支援の賜物であり、心より感謝申し上げます。

バレエは、芸術性と身体性を伴う高度かつ専門的な芸術であり、教師に求められる知識や経験は、ダンサーの可能性に大きく影響します。
しかしながら、日本では、正統な教授法を学び、教師資格を取得でき、かつ指導活動を開始した後も学びを継続できる環境はごく僅かに限られます。そのために、指導法に悩み、独学でバレエ指導を追求することに困難を抱えているインストラクターも少なくありません。このような状況は、個人の問題を超えて、バレエダンサーを目指す子どもたちや、バレエを愛する多様な学習者にとっても良い環境であるとは言えません。

このような問題意識から「ロシアバレエメソッド(通称ワガノワメソッド)を修得したバレエ教師の育成と指導方法の維持・向上をサポートし、才能ある生徒さんに責任をもって指導できる体制を整える事」を目標とした本学の活動が開始いたしました。バレエを教えたい、正しい方法によって生徒を育てたい、と願う皆様にとって、本学の活動が支えとなり、将来に希望を持つことのできる場所になれば幸いです。

ロシア国立ペルミバレエ学校日本校は、これからもバレエが育まれてきた伝統の積み重ねを踏まえつつ、教育内容、教育システム、卒業生サポートの充実を図り、日本バレエの発展に貢献できるバレエ教師教育を創って参ります。今後とも本学の教育活動に一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

本学の開校および継続にご尽力くださる在日ロシア大使館、ロシア連邦外務省付属ロシア連邦文化交流庁、日本外務省にあらためて感謝申し上げます。

校長:ゴーゴレバ・リリア・リボーブナ

ロシア国立ペルミバレエ学校 日本校 校長

ゴーゴレバ・リリア・リボーブナ

1986年 教育大学 文学部卒業
1997年 ロシア国立ペルミバレエ学校 副校長に就任
2005年 ロシア国立ペルミバレエ学校 日本校校長に就任
ロシア本校副校長兼務

親愛なる皆様へ

クラシックバレエは正確なテクニックが求められる踊りです。このクラシックバレエの深い知識を持たずに生徒を指導することは、無用な怪我を引き起こす危険性があります。バレエ教師は、時代の変化に従い新たな知識を学び、教授法を深めていかなくてはなりません。
時代が変わり、バレエを学ぶ子供達の身体も、ダンサーに求められる容姿も変わりました。ワガノワは、自分の教授法も普遍のものと考えていませんでした。ワガノワの訓練法も時代を反映し、変化しないとならないのです。コンクールが増え、バレエ教師には芸術性を損なわずに、高度なテクニックを早く身に付けさせることが大切な課題となったのです。
バレエの訓練では、教師の知識、経験、感受性が決定的な影響を与えます。それは教師の計画の立て方と教授法をいかに習得しているかに掛かっているのです。ワガノワ教授法はカリキュラムに定められた課題を習得するために綿密に練られたアンシェヌマンを持っています。それは教師が思い付きで作ったアンシャヌマンに比べてはるかに有益なものです。ワガノワバレエ教師は、このロシアバレエ教育の成果である8年制バレエ教育の模範的なアンシャヌマンの組み方、示し方、指導の仕方を徹底的に訓練され、学ぶことによって生徒に無駄なく、正確なテクニックと音楽性、舞踊性を教えることができるようになるのです。
私どものバレエ教師教育が日本バレエ界の発展と日露バレエ界の友好の礎となることを期待します。

ロシア国立 ペルミバレエ学校 校長:サスニナ・ダリア・ニコラエブナ

ロシア国立 ペルミバレエ学校 校長

サスニナ・ダリア・ニコラエブナ

日本校で使用される教材は、ワガノワ記念ロシアバレエ学校のクラシック・バレエ教程に基いて作成されています。この教材は、名誉勲章受賞ペルミバレエ学校の多年の業績を基に作成された物です。ペルミバレエ学校は、ワガノワの生徒であり信奉者であるE・K・ゲイデンレイフが創設し、ロシアバレエの著名な芸術家たちの伝統と経験を根付かせました。
バレエ芸術家の教育に長年従事した以下のバレエ教師らの経験が本学の教育の基となっています。

L・P・サハロフ : ソビエト及びロシア人民芸術、グリンカ記念国家賞受賞、ロシア功労教師
E・L・プラフト : ロシア芸術活動家
E・V・ビストリツカヤ、 N・D・シリバアノビッチ、 Ⅴ・N・ タルスツーヒン、
L・G・ウラーノワ:ロシア功労教師の各氏
S・L・シードロワ、U・M・シードロフ:ロシア人民芸術家、カレイア共和国賞受賞

これらのバレエ教師は、国際バレエコンクールの入賞者、国際振り付けコンクール入賞者、ロシア褒章受賞者、人民芸術家たちで国内外で活躍するバレエダンサーを育てています。
日本校で教鞭を取るのはこれらの優秀なバレエ教師とその弟子たちです。
ペルミバレエ学校は、ロシアのバレエ学校の最高の伝統を伝える希有な存在であるのです。